Ironとまと: 【国際ニュース】香港で大規模デモ発生

2014年9月28日日曜日

【国際ニュース】香港で大規模デモ発生

PHOTO: REUTERS









 香港行政長官選出選挙を巡り、民主派と政府当局が衝突しました。逮捕者も出る激しい衝突のようでしたが、そもそも、何が発端となって、香港で、同選挙を巡り、デモ隊と政府が衝突しているのでしょうか。


発端は:



現在、香港行政長官は、一般市民の、候補者への直接投票という形で、選出されていません。



ではどうしているのかというと、まず、議員、全人代の香港代表者、中国人民政治協商会議の香港地区の委員、産業界・宗教界といったエリート母集団から、,200人の『選挙委員』が選ばれます(現行では1200人のうち、200人ほどは民主派と言われる人々が選出されています)。


次に、選挙委員で構成される委員会が、行政長官の複数の立候補者を指名して、選挙委員が投票を行い、行政長官が選出されます(NHK:「行政長官選挙めぐり 揺れる香港」 参照)。ざっくりいえば間接選挙制ということです。

 


中国政府は現状の選挙制度を改め、2017年から、一人一票の普通選挙制度を導入しようとしていますが、長官候補として立候補するには、中国政府の意向が強く反映される「指名委員会」の推薦を受けねばならず、事実上、中国政府の傀儡のみが立候補者になるのではと危ぶまれ、デモが起きているのが現状です。

 


今回はそのデモのニュースです。

 

BBC: "Thousands at Hong Kong protest as Occupy Central islaunched", 27 September 2014, 

Reuter: "Hong Kong clashes, arrests kick-startplans to blockade city”, 27 September 2014", JAMES POMFRET

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月曜の学生の講義ボイコットから始まった、民主化を求めてのでも運動は、日曜に至っても終息せず、拡大する様相を見せている。


土曜の夜中に行われた市内、政府主要施設へのデモは、学生とそれを支持する市民約60000を動員し、催涙スプレーが無警告に使用されることから、デモ参加者はゴーグルと雨合羽を装備しての参加となった。

PHOTO: REUTERS











デモ計画者たちは、金曜日のデモ活動により逮捕された、学生たち60名が解放されない限り、政府中枢施設周辺部の、座り込みによる占拠をやめないと語った。デモ隊は、警察の突入に備え、鉄製の柵を立てるなど、自衛に余念がない。


逮捕者の中には、著名な学生デモリーダーである、 Joshua Wong、17歳も含まれており、その両親は「息子の拘束は、政治的迫害だ」と声明中で述べた。

PHOTO: REUTERS/Donny Kwok










なおウォン氏は、2012年、氏主催のデモにより、中国政府策定の教育プランを、学校に導入する計画を、香港政府に棚上げさせることに成功している。


17年前のイギリスによる香港返還以来、一国二制度により、自治権と市民的自由を謳歌してきた香港であるが、中国が香港への干渉を強めてきており、多くの香港居住者は、中央政府(中国)による脅威にさらされていると感じる。



「個人では状況を好転させられないが、我々が一丸となれば」という信念のもと、デモ隊は戦っている。

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